夏休みの自由研究、今年は何にしよう?とお悩みの小学生や保護者の皆さんへ。今回は、見た目もかわいくて育てる楽しさもある「苔テラリウム作り」をご紹介します。作ったあとは毎日少しずつ変わる苔の様子を観察日記にまとめて、世界に一つだけの研究作品に仕上げましょう!
苔テラリウムってなに?

苔テラリウムとは、透明な容器の中で苔を育てるミニガーデンのこと。おしゃれなインテリアとしても人気ですが、実は自然観察にもぴったり。苔は湿度や光の状態に敏感なので、観察すればするほど奥深い世界が見えてきます。
材料をそろえよう!

おうちや100円ショップで手に入る材料で作れるのも苔テラリウムの魅力。以下のものを用意しましょう。
用意するもの
- ガラス容器(空き瓶、ジャム瓶、100均のガラスケースなど)
- 苔(ハイゴケ、ホソバオキナゴケなどがおすすめ)
- 小石や砂利
- 土(赤玉土や苔テラリウム用の専用土)
- ピンセット、スプーン
- 霧吹き
- (あれば)小さなフィギュアや飾り
苔はホームセンターや園芸店、ネットショップで購入できます。自然から採取する場合は、マナーとルールを守りましょう。
自然採取の注意点
自然の中にはたくさんの苔が見られますが、勝手に採取してはいけない場所もあります。採取前に、以下の点を必ず確認しましょう。
- 国立公園・私有地・神社仏閣など → 採取禁止や許可が必要
- 公園などの公共施設 → 管理者への確認が必要
- 自宅の庭や空き地など → 自己責任で採取可能な場合もある
また、採取の際は必要な分だけにとどめるのがマナーです。
環境を壊さないように、根こそぎ取らずに一部だけをそっと採るようにしましょう。
採取した苔に虫や寄生虫がついていることも!虫や寄生虫の対処・駆除方法
✔ 方法①:水洗いして泥・ゴミを落とす
- 採取後、苔の裏側(根のような部分)を流水で優しく洗う
- 泥や土をある程度取り除くだけでも虫の数が減ります
- 小さなボウルの中でゆすぐと丁寧にできます
✔ 方法②:熱湯処理(簡易消毒)
- 60〜70℃のお湯に5〜10秒程度、苔をくぐらせる(※高温すぎると苔が傷むため注意)
- これはダニや線虫対策として有効です
- お湯の後は、すぐに冷水に移してクールダウンしましょう
✔ 方法③:冷凍処理(殺虫)
- ジップロックなどに苔を入れ、冷凍庫で一晩(6〜12時間程度)凍らせる
- 虫や卵を凍らせて駆除する方法です
- 苔は強い植物なので、凍らせても比較的元気なまま回復します(ただし繰り返し不可)
✔ 方法④:完全に避けたい場合は「園芸用の苔」を購入
- 虫が苦手な場合や確実に安全なものを使いたい場合は、園芸店やネット通販で販売されている苔を使うのもおすすめです
- 室内でも安心して使えます
苔テラリウムの作り方

手順はとても簡単。以下のステップに沿って作ってみましょう。
1. ガラス容器をきれいに洗う
水洗いして乾かしておきましょう。カビの予防になります。
2. 底に小石を敷く
水はけをよくするため、1cm程度敷きます。
3. 土を入れる
石の上に赤玉土などを入れ、軽くならします。
4. 苔を配置する
ピンセットで丁寧に苔を置いていきます。空間に変化をつけて自然な風景にするのがコツ。
5. 霧吹きで湿らせる
苔がしっとりするくらい霧吹きで水をかけましょう。
6. お好みで飾りつけ
小さな動物のフィギュアなどを置いて、自分だけの世界観を楽しんでみましょう。
観察日記の書き方とポイント

テラリウムが完成したら、自由研究として観察をはじめましょう。以下のようなことを書き残すと良い作品になります。
観察する項目例
- 苔の色の変化
- 水やりの頻度とタイミング
- 明るさによる成長の違い
- 苔の種類による違い
- カビや虫が発生したときの対処法
書き方のコツ
- 毎日でなくてもOK!2〜3日に1回観察するだけでも十分。
- 絵や写真を入れると分かりやすくなります。
- 苔の変化に「気づく力」を養う良いトレーニングになります。
写真の撮り方のコツ
観察日記に写真を入れると、ぐっと説得力がアップします。
- 同じ角度・場所から撮ると変化がわかりやすい
- 自然光で撮ると苔の色がきれいに写る
- ピントを苔に合わせるためにスマホのタップ機能を活用
- 1枚は全体、1枚はアップと使い分けよう
最後にまとめよう!

観察がある程度進んだら、最後に「わかったこと」「苦労したこと」「工夫したこと」などをまとめます。オリジナルの苔テラリウムと日記をセットで提出すれば、インパクトある自由研究として先生やクラスメートにも注目されるはず!
まとめ
苔テラリウムは、観察して癒されて、しかも夏の自由研究にもぴったりの優秀テーマ。作って終わりじゃなく、育てながら自然の変化を感じられるのが魅力です。
ぜひこの夏、自分だけの小さな苔の森を育ててみてくださいね!
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